ユニークなオンライン読書イベントに参加した

 11月の3連休、「キナリ読書フェス」なるオンラインイベントに参加した。インフルエンサーとして注目を浴びている作家・岸田奈美さんが主催する本のイベントで、2日間にわたり参加者みんなで課題図書を読み、読書感想文を書いて投稿する。読者、出版社、著者を巻き込んだユニークな試みで、趣旨に賛同し、ささやかながら「好書好日賞」を進呈することにし、私も開幕イベントに参加した。

 そのなかで語った、書評やレビューと読書感想文の違いについて、後にツイッターなどで拡散されたと岸田さんからきいた。何を話したかというと、「書評は本が主役、読書感想文は読んだ人が主役。書評はある程度良し悪しの点数をつけられるけど、読書感想文には点数がつけられない」とまあ、簡単にいえばそんなこと。「だから、あなたが本から受け取ったことを自由に書いてほしい」と参加者に呼びかけた。

 もっともらしいことを言ったのだが、これが後に自分の首を絞めることになる。好書好日賞の選考者は私。そう、読書感想文に点数はつけられないといっておきながら、優劣を決めなければならないのである。どうすんだ。

 結論からいえば、文章が面白いかどうかで選んだ(これも何をもって「面白い」とするかが難しいのだが)。ただ、本と関係なくエッセーとして面白いような文章はのぞいた。あくまで読書感想文だから。

 さて一連の選考作業を終えて思ったのが、これ、実に好書好日らしい作業だったなと。出版不況と言われながらも、世の中に本の情報サイトはあまたある。それぞれのサイトの記事は、書評だったりレビューだったり、さらには出版社のリリースをそのまま載せていたりして、要は「本が主役」の情報が多い。この本にはこんなことが書かれていて、読みどころはここで、だからすばらしい(だから買ってね)。もちろん、それは有益な情報なのだけど、本を買う習慣がある人には参考になっても、そもそも本に興味がない人には全く目に入らないか、単なる押しつけがましい記事かもしれない。

 好書好日の記事はあまり本が前面に出てくるつくりにしていない。若い世代(ペルソナは25~44歳の男女)に人気の著者が自分の人生を語る記事だったり、社会に出て数年すぎた人が抱えるモヤモヤした悩みの解決に役立つ本の選書だったり、本にまつわる人たち(出版社、書店、編集者)へのインタビューだったり、あくまでも本ではなく「人」が主役の記事を多く並べている。

 先のイベントで岸田さんから、「好書好日ってどんなサイトですか」ときかれたとき、「本を使うためのサイト」と話したら、妙に納得された。好書好日の英語表記「Good Life with Books」には、あくまでも主役は「あなたの人生」という意味をこめてある。まだまだ道半ばだけども、人の人生にとって本はまだまだ役にたつと信じて日々、サイトを更新している。

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